マッコリは韓国の代表的な伝統酒で、米のご飯と小麦の麹で仕込んだ酒の上澄み(清酒になる部分)と下の濁った部分をそのまま‘マッ(すべて)コルダ(漉す)’ことから「マッコリ」と呼ばれるようになりました。昔のマッコリは陶器の壷や甕などの上に「井」の字型の棒を置き、その上にふるいをのせて濁った酒をもみほぐしながら漉したものだったといわれています。また現在のように規格化された醸造法で大量生産される以前には各家庭で醸造方法が異なり、その白色の度合いにも差がありました。 “二東ブランド”の由来 「二東マッコリ」は、清らかで豊かな自然に恵まれた環境と、標高903mの白雲山から湧き出る「玉水」と称される澄んだ岩盤水をもとにつくられるマッコリの産地として有名な韓国京畿道市二東面で醸造されることからついたブランド名です。 1957年、二東酒造の前身であるハンイル濁酒がこの地域に伝わる伝統的な方式でマッコリ生産を開始したところ、“二東地域でつくるマッコリ”ブランドとして全国的に有名になり、現在では「二東マッコリ」が一番美味しいマッコリと言われるまでになりました。 二東マッコリが有名になった理由 「二東マッコリ」が全国的に知られるようになったのは、1960年代頃から抱川市二東面近郊に位置する軍部隊に納入されることになり、兵士たちが「二東マッコリ」を嗜んだのがはじまりです。その後除隊して二東地域を離れ全国各地に散らばった元兵士たちが、その味を忘れられずに各地で「二東マッコリ」を求めたため韓国中で需要が高まりました。こうして国民的な人気を得た「二東マッコリ」はマッコリを代表するブランドとなり、現在も人々に愛され続けています。マッコリ作りに欠かせないのが<陶器の甕>です。陶器の甕は飲食物を腐蝕させることなくゆっくりと程良く発酵・熟成させるという特性をもっているため、味噌や醤油、キムチ、塩辛等発酵食品の貯蔵器として広く使われています。昔の人々はその特性を活かしてマッコリを作り、保存容器として利用していました。 陶器の甕は、磁器と比べて基本材料となる胎土の「水飛(器を作る胎土を水に漬けて異物を取り除く作業)工程」を軽く行い意図的に胎土を粗くして器の内部を微細に作っているため、水は通さず内外の空気だけを通す通気性に特に優れています。この通気性の良さがゆっくりと発酵・熟成させるマッコリ製造の重要なポイントなのです。また陶器は余分な水分を吸収して陶器の外へと送り出し気化させながら気化熱を奪うため、温度を調節し、食材を常に適温で貯蔵することができるとともに長期保存にも対応できます。製造方法 古くから大衆酒として愛されてきたマッコリは、もち米、お米、麦、小麦粉、ジャガイモ等を主原料に、これらを蒸してから乾燥させ、麹と水を混ぜ合わせて決まった温度で発酵させた後、清酒を汲み出さない状態のまま絞り出します。ちなみに、もち米を原料として作った酒をチャップサルマッコリ(もち米濁酒)といい、漉さずに米粒の浮かんだ状態の酒をドンドンジュと言います。 私たちの祖先は、酒を仕込むには (1)原料の選択(2)麹をつくるタイミング(現在のように人為的に温度調節が出来なかったため)(3)酒を仕込む時の衛生管理(雑菌の防止)(4)良質の水(汚染の防止)(5)清潔な容器の使用(汚染の防止)(6)温度管理 等の「六材」が重要とし、文明の発達した現在でもその原則は変わることがありません。 製造工程
製造元:(株)二東酒造(イドンジュジョ)
原産地:韓国
容器・内容量:ペットボトル 1000ml
原材料:白米80%、小麦粉20%、米麹・麦麹。 アルコール分:6度未満
保存方法:直射日光を避け、涼しい所に常温保管。
賞味期限:製造日から6ヶ月まで、製造日は商品の上部に表記。
美味しい飲み方:よく振って飲む。冷やして飲む。韓国では陶器製の器にマッコルリをなみなみついで飲むのが一般的。